より楽しく生きやすく No.2
~ライフオーガナイザー 森 真理さんへインタビュー~
②「捨てる」からはじめない思考の整理
「ライフオーガナイズ」とは、「もっと楽に、もっと生きやすく」するための、人生の最適化。
そう、伝えてくれたのは、地元新潟を中心に活躍の場を広げる、ライフオーガナイザーの*森 真理さん。第二弾の今回は、森さんの活動内容や、ライフオーガナイズ的「捨てる」からはじめない思考や行動の整理についてお話を伺いました。
*森 真理 さんのHP/ CLUP 片づけ目線の家づくり
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森さんのライフオーガナイザーとしての日々の活動はどんなことをされているのでしょうか?
そうですね、ひとつは片づけの講座を開催したり、企業や学校などで講師として呼んでいただいたりします。あとは、実際にお客さまのご自宅へ行って、片づけ作業やアドバイスなどもしますし、希望があれば家相アドバイスも行います。
実際に私もカルチャースクールで3か月間受講させていただきましたが、毎回気づきがあり、最後まで楽しく勉強させていただきました!
ありがとうございます。その他には、新築、リフォーム、リノベーションのサポート役としてのコンサルティングと、収納プランニングや間取りのアドバイスなどもしています。お客さまが“どういった暮らしをしたいか”をヒアリングし、設計・施工する会社とは別の第三者的な立ち位置でアドバイスをさせてもらっています。
知識がないまま家づくりが進むと、選択する場面でとても不安になるんですよね。なので相談できる中立の立場の人がいるってとても安心できそう!
そうですよね。相談できる人がいるっていうことすらわからないとは思うのですが、建築会社の方に専門用語で説明されて、あまり分からなかった点などの説明もできますし、他にはキッチンのショールームへ一緒に見に行く人がいないという時には私がついて行き、収納の話しをしながらアドバイスすることもできます。
特にキッチン選びは、色々な機能があって、あれもこれも付けたくなりますよね。
良いものをどんどん紹介されて、あれもこれもになると、予算が跳ね上がってしまう。その後お客さんがするのが、何を削るかっていう事を考えなくちゃいけないんです。その時にどうしても欲しかったものを削ってしまうことが起きる。そうすると、残念だった気持ちをずっと引きずってしまう…そうならないためにも、何を重要視して、自分がどうしたいのか?という頭の整理を最初にすることが必要なんです。
あそこに(ショールーム)に行ってしまうと、なかなかそれが出来ないんですよね。なので、冷静にアドバイスしてくれる森さんのような存在があると、落ち着いて見れるし、ポイントも抑えて選べそうですね!
あそこに行ったらテンション上がっちゃうのは仕方ない!私も上がっちゃうもの(笑)
あがっちゃうあがっちゃう(笑)
そう、それは仕方ないので、優先順位を決めておくっていうことは大事なこと。“誰がその家に住んで暮らすのか”っていうところで考えて欲しいなと思ってます。
家づくり中は、打合せの時間や日数に追われ、「これが主流です」「これを選ぶ方が多いです」なんて情報に惑わされて、統計に乗ってしまいがち。その誤った選択の連続で「あれ?思っていたのと違う…」とならないよう、優先順位をしっかりもつ準備が大切ですね。
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片づけ作業やアドバイスもされるとのことですが、トランクルームをご利用希望の方の中にも、「家の中の整理をしたいけど片づけが苦手で…」と悩まれている方が多くいらっしゃいます。きっと手法がわからなかったり、どこから手を付けていいのかわからなかったり。だから、とりあえず「いるモノ」「いらないモノ」を分けていきたいと。
多分「いらない」というカテゴリーを作らなきゃいけないと思うとすごく難しいって感じるのかと思います。「捨てなくちゃいけない」とか「減らさなくちゃいけない」というところから片づけようとすると、目に見える範囲で「捨てるものどれかな?」っと探そうとするでしょ?そうすると…ない!
ない!全部が大事
全部いるモノ、みたいな感じですよね。ライフオーガナイズでは、「いるか・いらないか」の2択はまずしません。更に言うと「いらない」「捨てる」というキーワードも、自分の中でゴミ袋に入れてもいいという納得したところに行くまでは、そのキーワードも持たないようにします。
捨てるものから決めないってことですね?
そうですね、まず考えるのは自分が今、何を必要としているのか、まず何からしなきゃいけないのかという行動の整理。ただ、それにも優先順位をつけなきゃいけない。
ではまず順位を決めるところから?
おそらくアレもコレもになっていると種類がわかっているようでわかっていないので、まずは種類別、カテゴリーというか項目分けが大事になってきます。迷子になっている人は「家にあるいろいろ」っていう、色々箱みたいな感覚で「とりあえず大事」で一つにしてしまいがち。「これは何に使うものなのか」とか「誰が使うものなのか」、「どこでつかうものなのか」と分けていくことが「ひとくくりの色々」にならない準備作業
色々の中で、分けられるものを分けていく作業
はい、必ず分けられるはずなんです。なので片づけでは「分ける」が大事なポイントになります!このなぜ自分がそれを必要だと思っているかという掘り下げ作業、なかなか人は面倒でできないんです。。
そこをいちいち考えないですし、なかなか簡単には辿り着かないですね。
そうなんですよね。大変な作業で、とても時間もかかります。でも、人は本当に自分が納得しないと手放すことができません。
そういった1つのものに対して掘り下げていくことで、自分の気持ちも整理されていて、「あれ、これなんで必要なんだろう?」と気づきになっていくんですね
そうですね、それはあると思います。
その掘り下げが苦手な人が、私は片づけられないと思い込んでいるのかしら?
思い込んでいるパターンもありますし、何かしら努力はしているんですよ!箱を用意して分けたり、棚を変えて入れてみたりとか。それが続かなかったり、ものが増えた時、収まらなくなった時に、次の違うやり方をどうすればいいのかわからなくて1回つまずくと、アレンジできなくて、だんだんとモノが溢れて、また繰り返して、、、。
つまずくと次に進めなくなってしまいがちなんですけど、それを抜け出す方法とかありますか?
ちょっとした並べ替えとか、極端に言うと、縦のものを横にしただけで、あれ?なんだかいい感じ!みたいなことも意外とあって、いつも自分が見ている当たり前な景色に、他者が一言「これはどうして縦なの?」って聞かれ「あれ?なんでだろ?」みたいなこともよくあります。なので、ある程度のカテゴリー分けとか、優先順位ができているのにつまずくという方は、そういったことに気づけるといいですね。
そう言ってくれる人がいればいいですけど、なかなかそんな場面もないですし、あまり見られたくない気持ちもあります。
確かにそうですよね。なので、私がお勧めしているのは、写真を撮って見ること。自分の目線だけでなく、部屋の四方から撮る、第三者目線で見てみると客観的に見えてくるので気付きも増えます!レッスンの時にもおススメしています。
とってもいいアイデアで、一番簡単な方法かもしれませんね!
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客観的に*俯瞰(ふかん)してみることはライフオーガナイズの定義でもあるそうです。目の前のことだけでなく違う視点でとらえることが出来たら、新たな発見、気づきと共に自分がどうしたいのかの気持ちの整理や解決法も見いだしていくことが出来そうです。
次回、第三弾もどうぞお楽しみに♪
*俯瞰(ふかん)…高いところから全体を見渡すこと
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第一弾インタビューはこちらから➡:①より楽しく生きやすくNo.1